dBFSはDecibels Relative to Full Scaleの略で、デジタル音声が表現できる最大レベルを基準にした単位です。一般的なピークメーターでは上限を0 dBFSとし、信号がそこからどれだけ低いかを−6 dBFS、−12 dBFSのような負の値で示します。
0 dBFSが上限
固定小数点のデジタル音声では、0 dBFSより大きなピークをファイルへ正しく記録できません。上限を超えるとクリッピングが起こるため、録音や書き出しでは0へ張り付かせず、ピークに余裕を残します。
負の数でも音は出る
−12 dBFSは無音ではなく、フルスケールより12 dB低いという意味です。数値が0に近づくほど信号レベルは高くなります。無音に近づくほど値は小さくなり、メーターでは−∞として表示されることもあります。
dBや音圧レベルとの違い
dBFSはデジタル上限に対する相対値で、スピーカーから実際に出る音の大きさを直接表しません。同じdBFSのファイルでも、オーディオインターフェイス、アンプ、スピーカー、ボリューム設定によって室内の音圧は変わります。
DAW内部の浮動小数点
浮動小数点処理のDAWでは、途中の信号が0 dBFS相当を超えても直ちに切り捨てられない場合があります。ただし最終出力や固定小数点ファイルには上限があるため、「内部で超えられる」ことをヘッドルーム不要という意味にはできません。
LUFSとの違い
dBFSのピーク値は瞬間的な最大レベルを管理するのに向きますが、曲全体がどれくらい大きく感じるかは分かりません。聴感音量はLUFS、サンプル間を含む最大ピークはTrue Peakも併用し、目的ごとにメーターを読み分けます。
