ノーマライズは、音源を解析し、選んだ基準値へ一致するよう全体のゲインを自動調整する処理です。基本的には全体へ同じ量のゲインを加えるため、単独の処理では大きい音と小さい音の相対的な差は変わりません。
ピークノーマライズ
ピークノーマライズは、最も高いサンプルピークを探し、−1 dBFSや0 dBFSなどの目標へ届くよう全体を増減します。最大値はそろいますが、密度が異なる2曲の聴感音量まで同じになるとは限りません。
ラウドネスノーマライズ
ラウドネスノーマライズは、Integrated LUFSなどで音源全体の聴感音量を測り、指定値へ合わせます。音楽配信サービスの再生音量調整や、複数の動画・音源の音量差を抑える用途で使われます。ピークではなく、全体としてどう聞こえるかを基準にする方法です。
コンプレッサーとの違い
ノーマライズは原則として全区間へ同じゲインを加えます。コンプレッサーやリミッターは、スレッショルドを超えた部分など、時間によって異なる量のゲインを適用します。そのため、前者は相対的な強弱を保ち、後者はダイナミックレンジを変えられます。
True Peakにも注意する
サンプルピークを0 dBFSへ合わせると、再生やMP3・AAC変換でTrue Peakが上限を超える余地が残りません。ラウドネス目標まで持ち上げるとピークが先に上限へ達する場合もあります。その場合にリミッターを併用すれば、処理は単純なノーマライズだけではなくなります。
用途に合う基準を選ぶ
1ファイルの最大ピークを整えるならピーク基準、複数音源の聞こえる音量をそろえるならLUFS基準が向いています。提出先の仕様がある場合は、そのラウドネス値とTrue Peak上限を優先します。複数音源の音量を揃えるツールでは、共通のLUFS-Iを基準に調整できます。
