ゲーム、配信、動画などでBGMを長く流したいとき、曲をそのまま繰り返すと、終わりから冒頭へ戻る瞬間が目立つことがあります。自然なループを作るには、音が似ている場所をつなぐだけでなく、拍、和音、低音、余韻を合わせる必要があります。
最初からループを想定して作曲する方法が理想ですが、完成済みのBGMから繰り返しやすい区間を作ることもできます。
イントロとアウトロをそのままつながない
イントロは音数が少なく、アウトロは終わるために音が減ったり、最後のコードが長く伸びたりします。そのため曲の末尾を冒頭へ戻すと、展開が急に巻き戻ったように聞こえます。
完成曲からループを作る場合は、イントロとアウトロを避け、編成や勢いが近い中間部分から開始点と終了点を探します。コード進行が一周して、同じ和音へ戻る場所が候補です。
小節の頭を合わせる
一定テンポの4/4拍子なら、開始点と終了点を拍子と小節の頭へ合わせます。波形が似ていても、1拍ずれた場所をつなぐと、キックやスネアの位置が入れ替わって不自然になります。
BPMを確認し、DAWのグリッドへ曲を合わせると位置を探しやすくなります。生演奏やテンポチェンジのある曲では、区間ごとの揺れにも注意が必要です。
低音とコードのつながりを聴く
つなぎ目では、ドラムよりもベースやコードの変化が違和感の原因になることがあります。終了直前のベース音と開始直後のベース音がぶつかっていないか、コードの解決感が途中で切れていないかを確認します。
メロディの途中で切ると、フレーズが急に最初へ戻って聞こえます。主旋律の休符や、フレーズが一区切りする場所を選びましょう。
クロスフェードでつなぎ目をなじませる
クロスフェードは、終了側を徐々に小さくしながら開始側を重ねる処理です。波形の段差や残響の切れを和らげ、クリックノイズを防ぎます。
ドラムやベースのアタックが強い曲では短め、パッドやリバーブの余韻が長い曲では少し長めのクロスフェードが向いています。長すぎるとキックやコードが二重に聞こえるため、必ず接続部分を繰り返し試聴します。
タダオトでシームレスループを作る
「シームレスループを作る」ツールへBGMを読み込むと、推定BPMと小節位置から、イントロとアウトロを避けた接続候補を探します。候補ごとにループ終端から冒頭へ戻る部分を試聴できます。
小節の頭が合わない場合は1拍ずつ位置をずらして再解析でき、クロスフェードも短い・自然・長いから選べます。音声はサーバーへ保存されず、完成したWAVをブラウザ内で作成します。
ループは数回続けて試聴する
1回の接続だけでは自然に聞こえても、何周かすると特定の音だけが繰り返され、周期が目立つことがあります。最低でも3〜4周は再生し、次の点を確認します。
- キックやスネアの拍がずれていないか
- ベースとコードがつながっているか
- メロディが途中で切れていないか
- 残響やノイズが急に変わっていないか
- クロスフェードで音量が一瞬大きくなっていないか
DAWで作る場合との使い分け
制作中のプロジェクトがある場合は、DAW上でループ区間用のアレンジを作り、余韻やコードまで調整すると自由度が高くなります。完成済みのBGMから短時間で候補を探したい場合や、複数の接続を聴き比べたい場合はツールが便利です。
動画と同じ長さのBGMが必要な場合は、ループ素材を作るだけでなく、BGMの長さを動画に合わせるツールも利用できます。用途に合わせ、繰り返し用と指定尺用を使い分けましょう。
