耳コピしにくいフレーズを曲全体の中で何度も探すと、再生位置を合わせるだけで集中が途切れます。聞きたい場所を短く切り出し、同じ条件で繰り返すと、リズム、音の上下、細かな音程へ順番に集中できます。
短くしすぎて前後のコードや拍が分からなくならないよう、目的に合う長さを選ぶことが重要です。
最初は1〜4小節を目安にする
単音の速いフレーズなら1〜2小節、コード進行やドラムパターンなら2〜4小節から始めます。最初の音ぴったりで切らず、少し前のカウントや伴奏も残すと入りを予測しやすくなります。
長いフレーズは前半と後半へ分け、最後にまとめて確認します。
波形を見ながら必要な範囲を切り出す
「音源を好きな範囲で切り出す」へ曲を読み込み、開始・終了位置を試聴しながら決めます。音の立ち上がりであるトランジェントを切りすぎず、次の小節の音が混ざりすぎない位置を探します。
練習用の切り出しでは、ファイル単体を自然な作品へ仕上げるより、拍とフレーズを正確に確認できることを優先します。
ループのつなぎ目より拍を優先する
DAWやプレイヤーでループ再生し、次の周回へ入る位置が同じ拍へ戻るか確認します。長いクロスフェードを入れるとアタックや最後の音が重なり、耳コピの判断を誤ることがあります。
クリックノイズが出る場合はごく短いフェードを使い、演奏部分を変えすぎないようにします。
リズム、輪郭、音程の順で聞く
- 何音あるか、どの拍で鳴るかを数える
- 音が上がる、下がる、同じ音が続くという輪郭をつかむ
- 楽器や鍵盤で具体的な音程を探す
- 音の長さ、休符、スライドなどのニュアンスを確認する
最初からすべての音名を当てようとせず、聞く要素を切り替えると耳が疲れにくくなります。
速いフレーズは少しだけ遅くする
「テンポを変える」でピッチを保ちながら70〜90%程度へ遅くします。アタックが分かれる速さを探し、聞き取れたら原曲のテンポへ戻して確認します。
極端な低速化では音が伸びて別のニュアンスに聞こえるため、速度の異なる2〜3種類を比較する方法が有効です。
聞きたいパートだけへ集中する
ほかの楽器に隠れる場合は、「ステムスプリッター」でステムへ分けます。対象パートだけ、対象以外を小さくした音、元の原曲を順番に切り替えます。
分離音には欠けやにじみがあるため、細かな音程とタイミングは原曲へ戻して確かめます。
候補をDAWへ置いて同時に鳴らす
耳コピしたMIDIや録音を原曲の切り出し区間へ重ねます。音の始まりが二重に聞こえる場所、コードへぶつかる音、終わりが長すぎる音を探します。
迷う場所は候補Aと候補Bを別トラックへ残し、翌日に聞き直しても構いません。短時間で同じ音を繰り返すと耳が慣れ、違いを判断しにくくなることがあります。
ファイル名へ区間と処理内容を入れる
「曲名_サビ前_4小節_80percent」のように、場所、長さ、テンポを入れます。原曲、切り出し版、低速版、ステム版を同じフォルダへ整理すると、後からすぐに再開できます。
耳コピ全体の順序は「耳コピを効率化するための手順とツール」、ドラムへ絞る場合は「ドラムを耳コピする方法」も参考にしてください。
