プリディレイは、原音が鳴ってからリバーブの最初の反射や残響が始まるまでの時間です。数msから数十ms程度で設定することが多く、原音と残響の間にわずかな間隔を作ります。残響の長さそのものではありませんが、音源の前後感や言葉の明瞭さを大きく変えます。
原音と残響を分ける時間
プリディレイが短いと、原音と反射がすぐ重なり、近い空間や一体化した響きになりやすいです。長くすると、原音の立ち上がりを聞き取ってから残響が続くため、輪郭を残しやすくなります。長過ぎると独立したディレイのように聞こえる場合があります。
距離感との関係
プリディレイは部屋の大きさを直接決めるノブではありませんが、空間の印象に影響します。原音を前へ出したいボーカルやスネアでは、少し長めにして残響と分ける方法があります。短い値は、音を空間へなじませたい場合に向きます。
テンポと合わせる
曲のテンポに合わせて、拍やその分割に近い時間へ設定する方法があります。ただし同期させることが常に正解ではありません。歌詞やアタックの速さを聞き、原音がぼやけず、残響がリズムを邪魔しない位置を探します。
調整の手順
まずリバーブ量とディケイを決め、おおまかな空間を作ります。その後、プリディレイを短い値から伸ばし、原音が前に出る地点を探します。変化を判断しやすくするため、Dry/Wetやセンド量を大きく動かさず、曲の中で比較します。
よくある混同
プリディレイは、繰り返しを作るディレイとは別の設定です。あくまで残響の始まりを遅らせます。原音と響きの関係を整える基本は、リバーブの記事で解説しています。
