オーバーダブは、すでに録音されている演奏の上へ、新しい演奏を重ねて録音する方法です。MIDIでは既存ノートを残したまま新しいノートを追加でき、ドラムパターンやコードを少しずつ作るときに役立ちます。機種やDAWによっては、音声録音で別テイクを重ねる意味でも使われます。
既存の演奏を残して加える
通常の録音では、設定によっては既存の内容を置き換えます。オーバーダブを有効にすると、すでにあるMIDIノートへ新しい入力を加えます。最初にキックを録音し、次の周回でスネア、さらにハイハットを足す、といった作り方ができます。
MIDIでの使い方
録音したコードに別の音を足す、ベースラインへ装飾音を加える、ドラムをパッドで重ねる場合に向きます。ループ範囲を決めて繰り返し再生すると、同じ区間へ少しずつ演奏を追加できます。必要ならクオンタイズでタイミングを整えます。
置き換え録音との違い
オーバーダブは既存データを残して重ねるのに対し、置き換え録音は指定範囲の内容を新しい録音へ差し替えます。間違えた一部だけ直したいときは、パンチイン/パンチアウトや別テイクを使う方法もあります。目的に応じて録音モードを確認します。
注意したいこと
同じ音程のノートが重なると、音源によっては音量が増えたり、不自然な発音になったりします。不要なノートはピアノロールで整理します。録音中に何を追加しているか分からなくならないよう、短い単位で再生して確認します。
コンピングとの関係
オーバーダブは演奏を積み重ねる方法、コンピングは複数テイクから良い部分を選んでまとめる方法です。録音の目的が「重ねる」か「選ぶ」かで使い分けます。DAWでのMIDI録音の基礎は、DAWの記事で解説しています。
