ダンピングは、リバーブの残響が周波数ごとにどのように減衰するかを調整する設定です。多くの場合は高域の減衰へ関わり、値によって残響の明るさや暗さが変わります。実際の空間でも空気、壁、カーテン、人などが高域を吸収するため、自然な響きには周波数ごとの減衰差があります。
高域の減衰を整える
ダンピングを強くすると、高域が早く収まり、柔らかく暗い残響になりやすいです。弱くすると、高域まで長く残り、明るくきらびやかな印象になります。ボーカルの歯擦音やシンバルが多い曲では、明る過ぎる残響が耳に残らないかを確認します。
ディケイとの違い
ディケイが残響全体の長さを決めるのに対し、ダンピングは残響の色や周波数バランスに関わります。同じディケイ時間でも、高域が早く減れば落ち着いた印象になります。余韻を残したまま耳当たりだけを抑えたいときに、ダンピングが役立ちます。
EQとの使い分け
リバーブ後段のEQで高域を削る方法もありますが、ダンピングは残響が続く途中の変化へ関わる場合があります。機種によって実装は異なるため、両方を同時に大きく動かす前に役割を聞き分けます。不要な低域はEQやハイパスで別に整理します。
音源別の考え方
ボーカルでは明瞭さを残しつつ刺さりを抑える、ピアノでは余韻を暗くして伴奏の場所を作る、といった使い方があります。正解の値は音源と曲次第です。ソロで暗く感じても、全体ではちょうどよい場合があります。
調整の手順
先にディケイとリバーブ量をおおまかに決め、残響が明る過ぎるかを聞きます。必要な分だけダンピングを加え、原音の高域とぶつからない位置を探します。残響の基本は、リバーブの記事で解説しています。
