ピークEQは、中心周波数の周りを山形または谷形に持ち上げたり下げたりするEQです。ベルEQ、パラメトリックEQの一部として呼ばれることもあります。周波数、ゲイン、Q(帯域幅)を組み合わせ、音の存在感、こもり、刺さり、共鳴を調整します。広い音色づくりから狭い問題処理まで対応できます。操作の目的を先に決めると、必要以上に帯域を動かさずに済みます。
3つの基本設定
中心周波数は処理する位置、ゲインは上げ下げの量、Qは作用する幅を決めます。Qが低いと広く穏やかに、Qが高いと狭く集中的に働きます。同じゲインでもQで聞こえ方は大きく変わるため、三つを別々に確認します。
持ち上げる用途
ボーカルの言葉の輪郭、スネアの抜け、ギターの存在感などを足すときに使います。ただし上げると音量も増え、他の楽器と重なりやすくなります。必要な帯域を少しだけ上げ、出力レベルをそろえて比較します。
下げる用途
こもり、耳に刺さる成分、他の楽器とぶつかる帯域を減らすときに使います。狭い共鳴ならノッチに近い設定、広い濁りなら低いQの設定が候補です。削り過ぎると音の個性まで失うため、曲の中で判断します。
シェルフ・ノッチとの違い
シェルフEQは端の広い領域、ノッチは非常に狭い領域、ピークEQは中心周波数周辺を調整します。どれか一つで全てを処理するのではなく、目的に応じて形状を選びます。
操作の順序
まず問題や欲しい成分を聴き、周波数を決め、Qを選び、最後にゲインを最小限動かします。スペクトラム表示は補助です。EQの基本は、EQの記事で確認できます。
