ギターやベースの曲を原曲へ合わせたとき、フレット位置は合っているのに全体が半音ずれる、低い弦のリフだけ合わないことがあります。原曲が半音下げ、ドロップDなど標準以外のチューニングで演奏されている可能性があります。
最初に原曲の調弦と自分の楽器の状態を分けて確認しましょう。
標準、半音下げ、ドロップDの違い
- 標準:ギターなら低い方からE・A・D・G・B・E
- 半音下げ:すべての弦を標準より半音下げる
- ドロップD:標準から6弦だけをEからDへ下げる
半音下げは弦同士の間隔が標準と同じですが、ドロップDは6弦と5弦の関係が変わります。そのため同じ方法では対応できません。
開放弦と低いリフから調弦を推測する
曲の低い持続音や開放弦らしい響きを探し、楽器で同じ音を鳴らします。「BPM・キーを調べる」でキー(調)の候補も確認できますが、曲のキーとギターの調弦は同じ情報ではありません。
最低音、コードフォーム、開放弦の使われ方を合わせて判断します。録音自体が基準ピッチから少しずれている古い音源もあります。
原曲と同じ調弦へ楽器を合わせる
演奏フォームや開放弦の響きまで再現したい場合は、原曲と同じ調弦へ楽器を合わせる方法が基本です。チューナーを使い、弦を動かした後はもう一度すべての弦を確認します。
大きく下げると弦が緩くなり、ピッチや演奏感が安定しにくくなります。太い弦、ネック調整、オクターブ調整が必要になる場合は、無理に変更せず楽器店やリペアへ相談します。
半音下げの曲は原曲側を上げても練習できる
原曲が半音下げで、自分は標準チューニングのまま同じフォームを弾きたい場合は、原曲全体を1半音上げると音程を合わせられます。
「音程(ピッチ)を変える」で+1半音へ設定します。曲のテンポと長さは変わりません。ただしボーカルやドラムの質感も変わるため、演奏練習用として使います。
ドロップDは曲全体のピッチ変更だけでは再現できない
ドロップDでは6弦だけが1音下がり、ほかの弦は標準のままです。原曲全体を2半音動かすと、ほかの楽器と弦の音まで変わるため、同じフォーム関係にはなりません。
低いパワーコードや開放6弦を使うリフを原曲どおり練習するなら、6弦をDへ下げるか、標準チューニング向けに運指を組み替えます。
特殊な調弦では楽器ごとの役割を聞く
ギターとベースが同じ調弦とは限りません。「ステムスプリッター」でステムを分け、低いリフやベースラインを集中して聞くと判断しやすくなります。
分離結果には誤差があるため、最低音だけで断定せず、複数のフレーズで確認します。
練習用音源を段階的に作る
- 原曲の調弦と自分の楽器の調弦を決める
- 必要なら原曲のピッチを半音単位で変更する
- 速い曲はピッチとは別にテンポを下げる
- 難しい区間を少し前後へ余裕を持って切り出す
- 最後は原曲の速度と音程で確認する
ピッチ変更とテンポ変更の違いは「キー変更とテンポ変更の違い」、練習区間の作り方は「楽器練習用の音源を作る方法」も参考にしてください。
加工音源は個人練習の範囲で使う
市販曲をピッチ変更、テンポ変更、切り出しした音源には元音源の権利が関係します。個人の練習や分析の範囲で利用し、許可なく公開・配布しないようにしてください。
