iZotope社の「RX 7」というノイズ除去ソフトがあります。歌を録ったり動画用の音声を録ったり、ギターの録音でも生配信をするにも、オーディオデータの扱いにはノイズはつきものですよね。
RX 7は、知識がなくても簡単な操作でノイズを取り除くことができるため、特にYouTuberや生配信をしたいユーザーにおすすめのソフトです。
iZotope RX 7のすごさ
まずはiZotope RX 7でノイズを除去したサンプルの音声データを貼っておきますので、こちらをお聞きください。先日YouTube用の動画撮影時に、うっかりエアコンを入れっぱなしにしてしまった音声データです。
そしてこちらがエアコンの音をなくすためにRX 7で処理したものです。
冒頭5秒程喋ってます。この喋りの裏側で鳴っているエアコンの音が少しボリュームダウンしています。
また、5秒程経ったところで無音になりますが、ビフォーではうっすらエアコンだけでなくキーボードを叩く音などが入ってます。アフターではその音も消してあります。
さらに、サンプル曲を再生させた音がスピーカーでそこそこでかい音だったためマイクで拾ってしまっていますが、それもごっそり消すことができています。
このサンプルはざっくりと処理したものなので、2ステップくらいの操作で完了してしまいました。
こちらがRX 7の画面です。
右上にある「Repair Assistant」をクリックすると、
「喋り・音楽・それ以外」の選択肢を選んで「Start Analysis」をクリックします。
これで処理が完了し、3つのパターンを視聴してお好みのものを選ぶだけです。
先ほどのサンプルではさらに「Music Rebalance」という機能も使って、声以外の音のボリュームを絞ってます。
やったことはたったのこれだけで、知識も技術も必要なくノイズを取り除くことができました。
RX 7の3つのグレード
RX 7はグレードが下記の3段階にわかれてます。
- Elements
- Standard
- Advanced
機能の違いについては、下記のサイトをご覧ください。
ざっくりと違いを解説すると、まずプロの現場以外ではAdvancedを必要とするレベルのことはないんじゃないかと思います。基本的にはStandardがあればほとんどのノイズ処理に対応可能です。
Elementsは最も安くて1万円程度ですが、Elementsだけで使える機能でも思った以上にノイズが取れますので、こちらで要が足りる可能性も高いです。
Music Rebalance(ミュージックリバランス)
先ほどのサンプルでも使っている「Music Rebalance(ミュージックリバランス)」という機能、個人的にはかなり重宝しています。
Elementsには付属してないんですが、Standardで使うことができるため、数万円の投資でうっすらしたノイズではなく「うっかり入ってしまった音」などを除去することができますよ。
詳しくは動画の方でサンプルをご確認ください。楽曲からボーカルを抜いてカラオケ音源にしたり、車体に風が当たる音を消したりしてます。
iZotope RX 7 Advancedの羨ましいところ
最上位版であるiZotope RX 7 Advanced。通常価格が10万円以上しますし、セールで安くなってる時でも3〜4万円するので、なかなか手が出せないんですが、機能を考えるとさすがだなと感じます。
特に「Dialogue De-reverb」という、リバーブ成分を除去してくれる機能がすごいなと。YouTubeなどの動画を見ていても、多くの方がマイクの距離が遠くてリバーブ成分多めだなと感じるんです。そのリバーブ成分だけを、iZotope RX 7 Advancedがあれば除去できるんですよね。
もちろん撮影時点で良い音質で音声データを押さえておくのがベストですが、機材的に難しい場合はiZotope RX 7 Advancedがあれば解決するのかなと。マイクをゼロから揃えることを考えたらこちらの方が安くつきそうですね。