DTMを始めるにあたり、鍵盤が必要かどうかって迷いどころの一つかなと思っていまして、実際に鍵盤をどんなシチュエーションで使うのか、どう使うと便利かということをまとめました。
僕はDTMをやるなら鍵盤は必須と思っている方なので、偏りがあるとは多いますが、鍵盤を買うかどうか迷ってる方の背中を押せたら幸いです。
目次
鍵盤がうまく弾けなくてもあったら確実に生産性が上がる
まず、僕自身がギタリストということもあり鍵盤のスペシャリストでもないですし、小さい頃にピアノを習ってはいましたがサボりまくりのダメ生徒だったこともあって、鍵盤は全然うまくありません。
それでも、楽曲を作る上で確実に生産性が上がると感じてますので、いくつか事例を挙げてみます。
ざっくり打ち込んであとでエディット
トラックパッドを使ってピアノロールで打ち込むこともたくさんあります。ドラムの打ち込みなどはそっちの方が多いかもしれないんですが、鍵盤を使ってざっくり打ち込んでエディットした方が楽な場合も多いんですよ。
例えば、グルーヴィーなベースを打ち込みたい時に、発音タイミング・音が止まるタイミングを鍵盤で打ち込んだ方が表現しやすいんですよね。
もちろん、あとでクオンタイズかけたり長さを変更したりもできますし、1小節ごとに打ち込むこともできるので、ちょっとずつ進めていければうまく弾く必要は全然ありません。
あと、ピアノなどで顕著なんですが、発音のタイミングを指でずらすような弾き方が味だったりしますよね。ピアノらしい味を表現するためには、ピアノロールでぽちぽち打ち込むよりも鍵盤を弾いた方が圧倒的にリアルに再現できます。
片手だけ打ち込んであとで重ねる
鍵盤で全ての音をいっぺんに打ち込む必要はないので、何度も繰り返し演奏して重ねていけば良いんですね。
例えば、右手で2本指で和音を弾いて、その後に左手用のパートを1本指で単音を弾いて、という具合に重ねていくだけで和音が成立するんですよ。シンセパッドなどはこんな感じで打ち込んでいくと全然難しくなくあっという間に出来上がるんですよね。
シンセの音色確認
楽曲を演奏するだけでなく、単純に音の確認ができるだけで便利なんですよね。
シンセの音色確認をするために予め打ち込んだデータを再生させるのも面倒になってくるので、音色を変更しながら鍵盤を弾いて確認していくとすごく楽です。
打ち込みに使わなくても、音色確認のためだけに鍵盤があっても良いなと思うくらいなので、小さい鍵盤でも良いので手元にあると便利ですよ。
買うならどんな鍵盤が良いか
正直、最初はどんなものでも良いんですが、いくつか選ぶポイントがあるので挙げておきます。
部屋のスペースが許すなら鍵盤が多めのものを
少しずつ重ねながら打ち込んだり、音色確認をしたり、という使い方だけであれば鍵盤の数は少なくても良いと思いがちですが、実際は鍵盤が多いほど便利です。
僕は49鍵のキーボードを使ってるんですが、音色確認しながら「もう1オクターブ上の音を確認したい」と思うことが結構あるんですね。
予算と部屋のスペースと相談しながら、そこそこ鍵盤数の多いものを選んでおくと後悔が少ないと思います。
USB接続かMIDIケーブルでの接続か
最近の鍵盤はUSBでパソコンと接続するとすぐに使い始められるものが多くて、こういう鍵盤を選んでおくとオーディオインターフェイスやMIDIインターフェイスすら必要ないんですよね。
Macとミニ鍵盤を持ってカフェで作曲、とかそういう使い方をする時にはUSB接続の鍵盤が便利だと思います。
ただし、逆にいうとUSBポートを一つ埋めてしまうことになるので、MIDI IN / OUTもついているとより安心ですね。
ピアノのような重めの鍵盤が必要なら88鍵
今回の記事は「鍵盤を弾けないDTMer向け」のつもりで書いてるので、必要な人は少ないかもしれませんが、ピアノと同じようなタッチが重い鍵盤が必要であれば88鍵のキーボードを選びましょう。
最近では76鍵のものでもタッチが重い鍵盤もあるようですが、その場合は実物を弾いてから選んだ方が良いと思います。
重めの鍵盤だとニュアンスを付けやすいという利点がありますが、本体の重さもすごいので、持ち運ぶのは不便です。ライブでも使いたいという場合にはその辺りも気をつけてくださいね。